【コラム】千葉県の台風による大規模停電を考える
令和元年台風15号では、千葉県の送電塔2本と電柱84本が倒壊したほか 推計約2000本の電柱が損傷し、9月9日時点で千葉県と神奈川県で 最大93万戸が停電したと報道された。 通常、私達が生活するには、電柱から電力線を引き込み、電力を得て 生活をしているので、ひとたび停電になると、日常生活はおろか、 パソコンも光インターネットもWi-Fiも、場合によっては電話機も使えなくなる。 携帯電話網も、千葉県南部では基地局が被災、または非常電源用発電機が停止し 携帯電話機も使用不能になり、全面復旧するまでに10日を要した。 水道も、一部地域では水源から電源を使用してポンプで汲み上げて 水道供給していたため、停電により断水が発生、自衛隊が総出で給水を行った。 これらのライフライン寸断に対して、個人で対策するのはかなりの困難がある。 特にマンション暮らしでは、どうにもならないので自家発電装置を持っている マンション以外では停電、断水、エレベーター停止、となり高層階になるほど 生活困窮が予想される。 戸建住宅の場合は、ソーラーパネルを屋根にがっちりと固定し 強風でも吹き飛ばされないような設置をした上で、住宅用蓄電池を日常的に 使い、自家発電自家消費をしていれば電源は確保される。 また自動車もプラグインハイブリッド車などを購入しておけば、自動車から 住宅に電源供給することも、自動車に装備されているコンセントも利用 可能になり、復電までの間の支えになる。 インターネット回線については回線さえ生きていれば、電源供給で ネットもWi-Fiも利用できるので、最悪でも携帯電話基地局が被災し 不通になったとしても、固定回線経由で利用可能になるだろう。 但し、回線が寸断された場合にはネット環境は断たれる。 この場合、現時点での選択肢は衛星回線を使うしか無いが、 現状では低速で高額なので、非常用として設置できる予算を組める場合以外は 現実的とは言い難い。 尚、ソフトバンクは低軌道衛星通信サービス「ワンウェブ」に出資しており 2021年までに650機の衛星を打ち上げて商用サービスを開始する予定 がある。 ソフトバンクの子会社であるHAPSモバイルと、米Alphabet Inc.の子会社である Loon LLCは、世界中のより多くの人...