【コラム】ロボット警備は警備員の代用に成り得るのか

ビルを警備する半自動の遠隔操作ロボット。Mira Roboticsと大成が共同開発

セコム、“バーチャル警備員”を開発 「令和時代の当たり前にしたい」 人手不足対策で2020年の実用化を目指す

ロボット警備はじまる、自律走行型巡回監視「セコムロボットX2」提供開始 成田空港が導入


近年、警備員の人手不足を解消することを目的としてロボットによる警備の研究が進んでいます。
アニメの世界では、機動警察パトレイバー the Movieで箱舟内に設置されたガードロボットなどが有名ですが、あれは架空の世界とは言え1989年公開の話。

今や、ボストン・ダイナミクスや、ソフトバンクロボティクスなど、世界中でロボット研究が行われている時代です。
そんな中に登場するロボット警備が果たして実用的なものなのか。

まず、警備員の役割というものは、
1、犯罪抑止
2、異常の検知
3、異常に対する緊急対処
となります。
なので、異常の検知のために巡回する部分をロボットにやらせよう
という考えは理にかなっています。
ですから、上記にある「セコムロボットX2」のような製品が成田空港で
提供開始するというのは、あながち間違いではないでしょう。
でも私の考えは少し違います。

ロボットは高額ですしメンテナンス頻度も高いです。
場合によっては有人コントロールも要求します。
そこで、既存のアラームセンサー群を応用します。
IRセンサー、扉の開閉検知センサー、ガス検知センサー、音響センサー、
RFIDタグと読み取りセンサー、NEC製顔認証システム、すべての扉に電気錠、
画像監視カメラシステム、
などを警備対象の施設に張り巡らせ、すべてオンライン接続します。
こうすることで、出入管理では顔認証によるゲートウェイを通過することで
施設や閉鎖エリアの出入りが行われるようになり、警備員は無人化。
巡回経路も決まった時刻に指定したエリアのセンサーをチェックして
1秒で巡回警備が終了し異常確認が可能に。
もし異常を確認したら人間の警備員が緊急対処で現場急行し
緊急対処を行うことで、最少人数による徹底した警備が実現できます。

但し犯罪抑止のためには、現状では人間に勝るものはいないので、
センサー群のバックアップがある状態で立哨警備・動哨警備を人間の警備員
が行うことになるでしょう。
将来的にはその人間の警備員もボストン・ダイナミクスの人型ロボットが
出来上がれば置き換わっていくでしょう。

あとは、機械警備にも契約先にロボット警備員が設置され、
セキュリティ警備開始と同時にロボット警備員翌朝出勤者が解除するまで
警備を行うことで、賊の侵入警戒を防げるというものです。

おそらくこの構想は、やろうと思えばすぐに出来るので、
どこかの警備会社が出来る範囲で始めるかもしれません。
警備会社のサービス概念が変わるでしょうね。