【記事】「ULTRA SPEED」対応Wi-Fiルーター「007Z」発売、新料金プランも


 ソフトバンクモバイルは、下り最大42MbpsのDC-HSDPA/HSPA+方式のデータ通信サービス「ULTRA SPEED」に対応したZTE製モバイルWi-Fiルーター「007Z」を7月8日に発売する。これにあわせて、データ通信向け料金プランも提供される。
「007Z」は、「ULTRA SPEED」に対応したZTE製モバイルWi-Fiルーター。昨年11月の発表会において、2011年3月下旬以降に発売が案内されていたモデルとなる。
DC-HSDPA方式に対応し、通信速度は下り最大42Mbps、上り最大5.8Mbpsとなる。最大10台のWi-Fi対応機器が接続できる。無線LAN規格としては、IEEE802.11 b/g/n準拠し、かんたん接続機能「WPS」に対応。セキュリティ機能は、WPA2-PSK(TKIP/AES)、WPA-PSK(TKIP/AES)、WEP 128/64bitをサポートする。
大きさは約102×53×16.6mmで、重さは約97g。連続通信時間は約4時間。

 ULTRA SPEED向け料金プラン

ソフトバンクモバイルは、7月8日より、「ULTRA SPEED」向けの料金プラン「データし放題フラット for ULTRA SPEED」と「データし放題 for ULTRA SPEED」を提供する。「007Z」のほか、7月下旬発売予定の「005HW」などに対応した料金プランとなる。
「データし放題フラット for ULTRA SPEED」は、「データフラットプラン for ULTRA SPEED」と「データフラットプランS」を同時に契約することで、基本料金が割引されるパッケージ型の料金プラン。通信料金は月額4980円となるが、7月8日~11月30日の期間中に申し込むと「データ通信スタートキャンペーン」が適用され、月額3880円で利用できる。
「データし放題 for ULTRA SPEED」は、「データフラットプラン for ULTRA SPEED」と「データフラットプランS」を同時に契約することで、基本料金が割引され、二段階の定額料金で利用できるパッケージ型料金プラン。パケット通信料は通常、月額1400円~月額5460円となるが、「データ通信スタートキャンペーン」を提供すると、月額1400円~月額4980円となる。パケット単価は0.042円。
2つのパッケージ型料金プランは、新規加入かつ、2年契約が条件となり、更新月以外に解約すると契約解除料9975円がかかる。ユーザーは「データフラットプラン for ULTRA SPEED」と「データフラットプランS」を契約した上で、定額制の「データし放題フラット for ULTRA SPEED」か、2段階制定額の「データし放題 for ULTRA SPEED」を選ぶ形になる。
なお、「データフラットプラン for ULTRA SPEED」の単体契約は月額7380円となる。ソフトバンクがサブエリアに位置付ける「データフラットプランS」は、イー・モバイルの卸売り回線を利用したもので、こちらも単体契約は月額7380円となる。
利用するには専用のSIMカード「データ通信USIMカード(Dual)」が必要となる。1枚のSIMカードで、メインエリアとイー・モバイル網のサブエリアを自動的に切り替えて利用できる。

 通信エリアと通信速度制限

ソフトバンクでは、「データし放題対応エリア」および、「データし放題対応サブエリア」について、政令指定都市、県庁所在地をはじめとした全国の各都市と案内している。
ULTRA SPEEDは、ソフトバンクの1.5GHz帯を利用したデータ通信サービス。HSPAを高度化し、理論値ながら下り最大21Mbpsを実現するHSPA+方式と、隣り合った2つのHSPA+を2つ同時に受信することで、下り最大42Mbpsを実現するDC-HSPA方式に対応する。
ソフトバンクの定義する「データし放題対応エリア」は、下り最大21Mbps以上に対応したエリアのことで、6月末時点の人口カバー率は75%となる。同社では9月末までに80%に拡大する予定。
なお、一定期間に大量のパケット通信を利用した場合、通信速度制限を受ける場合がある。「データフラットプラン for ULTRA SPEED」の場合は、前々月の月間パケット通信量が3000万パケットを超えた場合に当月1カ月間、通信速度が制限される場合がある。
「データフラットプランS」は、24時間ごとのパケット通信量が300万パケットを超えると、当日21時~翌日2時の通信速度が制限される場合がある。


情報元:ImpressケータイWatch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110705_458386.html



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ソフトバンクが新たに1.5GHz周波数帯を使った高速データ通信サービスを開始します。
ソフトバンク3Gはこれまで2GHzだけでしたが、2010年春モデルの943SH、941Pの2機種から2GHz/1.5GHz周波数帯デュアルバンド対応の端末を拡充しており、混雑している2GHz周波数の緩和も考慮されていると思われる。
まだ通信帯域に余裕のある1.5GHz周波数帯に42Mbps(21Mbps x2)を提供することで、これまでイーモバイル回線でのMVNOだったデータ通信から自営回線を使ってのデータ通信が提供できることになる。

ちなみにKDDIでは、UQ WiMAXルーターを使ったau WiFiスポットの設置拡充に動き出しており、ソフトバンクでもこのULTRASPEEDを使って固定回線を敷設できない店舗などにソフトバンクWiFiスポットを提供するという方法は十分に考えられる。
(ソフトバンク携帯・スマートフォンから直接1.5GHz基地局にリンクすればいいと思うかもしれないが、店舗内に入ると構造遮蔽により店舗奥になると電波不通になったり地下だと遮断されることがあるので、リピータとしての活用は十分に考えられる。またドコモ・KDDIでのリピータ基地局は地下店舗などには普及している)

いずれにせよ、ソフトバンクによるULTRASPEED回線が今後どのように活用されるかは、まだ明らかにはなっていないがエンドユーザー向けの単なるデータ通信サービスでは終わらないだろうと思われる。